昔の食用油の作り方は、種実類、果実類から石臼を使うなど単純作業で搾り取っていました。油自体は、一度にたくさん取れるものではなく貴重なもので直ぐに使わないとダメになってしまうもの。として、生鮮食品に近い生物として取り扱われていました。
つまり本来は、、、
油=生鮮食品
と思って下さい。
現在スーパーなどで販売されいる油の多くが傷みやすい生物として、取り扱われていません。
それはなぜ?でしょうか?
油を大量生産出来て価格が安くなっているのには理由があります。
油を作るのには、実は化学溶剤を使用した『溶剤抽出法』という方法で大量生産されています。以下に一般的な油の製造方法について説明していきます。
※種実類について、「日本食品標準成分表2010」について第3章の5より↓
1) この食品群に属する食品は、「らっかせい」を除いて、穀類あるいは豆類以外の種子及びその製品で、植物学的には必ずしも近縁ではない。主にナッツ、種あるいは実として市販されている。「らっかせい」は、豆類であるが、脂質含量が高いため、この食品群に分類した。
より詳しく知りたい方は「e食材辞典」へリンク貼っておきます。
<油の製造方法>
油の製造方法には、大きく分けて抽出法と圧搾法の2つがあります。
圧搾法はさらにコールドプレス(低温圧搾)と放出性圧搾に分かれます。
① 溶剤抽出法ー化学薬品(ヘキサン)を使用し、高温で大量生産 ※死んだ油
②ーA コールドプレス(低温圧搾)ー30度以上の熱を加えずに原料を搾って生産し、遮光瓶に瓶詰
本来の方法で精製されていれば最も質が良い。
コールドプレス(低温圧搾)の製法で作られた米油です。熱にも比較的強いので加熱調理の天ぷらやとんかつに使いましたが、あっさりとして、胃もたれもなくバクバク食べれる感じお勧めです!
②ーB 放出性圧搾ー低温圧搾で抽出した油をさらに脱ガム・脱色・脱臭 ボトル詰め
油の独特の香りや風味が消されているため意味がありません。
<溶剤抽出法>
1)油の原料になる植物の種、木の実、豆などを大型タンク内で洗浄し、外皮を取り除いて原料を細かくフレーク状にして石油系物質のガソリンのような溶剤(ヘキサン、ヘプタン)を添加する。
2)そのガソリンのような油をフレーム状にした食用油の素材に混ぜ合わせて熱を加えてかき混ぜて、材料から油分を溶かし出します。
3)その後に更に高温にして、有害な化学物質であるガソリンのような溶剤を気化させますが、当然全て溶剤がなくなる訳ではなく、この時の溶剤が残ってしまう場合もあります。
4)次に、油分に水とリン酸を加えて熱し油分に含まれるレシチンや食物繊維、カルシウム、マグネシウム、鉄などの身体にとって大切な栄養素を取り除いてしまいます。
※レシチンとは、細胞膜の主成分です。脳神経や神経組織を構成し不足すると、細胞膜が正常に働かなくなったり、コレステロールが蓄積することもあります。
これらの栄養素を取り除くのは油を長期保存するために邪魔になる成分だからです。
5)その後、製品が出来上がった後の変色を防ぐために110度という高温で脱色します。この時にβカロテンやビタミンEと共に素材の香りも取り除かれてしまいます。
※βカロテンとは、植物や動物に存在する色素のひとつで、体内でレチノール=ビタミンAに変換されるため、プロビタミンAとも呼ばれ以下の働きがあります。
- ビタミンAとして、目の神経伝達物質となります
- 活性酸素を抑え動脈硬化や心筋梗塞などの生活習慣病から守ります
- 皮膚や粘膜の細胞を正常に保つ働きがあり、あわせて免疫力を高める働きもあります
- がんの予防にも効果があるといわれています
旬の食材百貨店より(https://foodslink.jp/)
6)ここまでの高温下での様々な工程で発生した脂肪酸の劣化臭を取り除くために約250度の高温で長時間熱して脱臭し、さらに酸化防止剤などの保存剤を添加して商品にします。
高温で加熱をすると、、、
植物油は150度を超えると分子構造が突然変異を起こし、160度を超えるとトランス脂肪酸へ変化し、200度を超えるとトランス脂肪酸が連鎖するように急激に増加します。
これらの工程で度重なる高温を加えるため以下のような問題が起こります。
・大切な栄養素や風味が抜き取られる。
・有毒物質が大量に発生(トランス脂肪酸や活性酸素、過酸化脂質、ヒドロキシノネナールなど。)
この有毒物質(ヒドロキシノネナール)⇒脳神経細胞を破壊し、アルツハイマー病の原因になる。
このようにして、常温で長持ちするけど栄養価は極めて低くトランス脂肪酸と化学物質の塊となった油が出来上がります。
そして、原材料に元々含まれていた栄養素は失われトランス脂肪酸やヒドロキシノネナールが発生し、酸化防止剤などの化学物質を添加された油は毒の塊となります。
<油の原材料>
油を選ぶ上で大切なのは、製造工程だけでなく原材料が安全であるか?どうか?が大切です!
農薬や遺伝子組み換え植物(特に大豆、トウモロコシ、菜種の改良品種であるキャノーラ)で作られた安価な植物が原材料になることが多く注意が必要です。
安い油を作る上では、原材料を安く仕入れる必要があります。そのために巨大農場で農薬を使って大量生産された農作物や大豆、トウモロコシ、キャノーラ(菜種の改良品種)などの遺伝子組み換え農作物が原材料に使われることになっても当然でしょう。
リットル単位で安く販売されている油がどのような原材料を使われて、作られているかを考えればいかに身体に有害であることか。
原材料からこだわっているメーカーはどんな原材料を使っているのかを明示してくれています。明示されていないものは選ばない方がよいでしょう。
さて、ここまでの話から油の製造方法と原材料がいかに大切か!分かって頂けたでしょうか?
透明なプラスチックボトルや缶詰にされた油は、こういう経過を辿って店頭に並んでいるものが多いでしょう。
ここからは実際に油の選び方について進めていきます。
『油の選び方』
①脂肪酸の種類を決めること!(自分に必要な栄養素に応じて選択する)
②原材料がパッケージやサイトに明示されているか?(農薬や遺伝子組み換えの問題など)
③ラベル表示に『コールドプレス(低温圧搾)』と記載がある。
④遮光瓶に瓶詰されている。間違ってもペットボトルは選ばないで下さい!
⑤それなりの値段のするものを選ぶこと!
⑥ラベル表示をチェックし、以下のものは選ばないこと!
・植物性油脂
・食用精製加工油脂
・食用植物油
原材料となる植物の栄養素がほとんど残っていない化学物質をたくさん添加された身体に害になる油の代表はサラダ油です。
家庭でこのような油を揚げ物や炒め物などの高温調理に使えばさらに酸化するため毒を身体に入れてしまう状態に近いでしょう。
本来の植物油は低温でじっくり搾り取られるため時間もコストも掛かり生産出来る数も少ないため販売価格も高くなる傾向にあります。
油を選ぶ際には、①~⑥の条件を考慮して、脂肪酸の種類と原材料、製法を見て選択することが必要ですね。
いい油を選び適度にとることで病気にならず健康で過ごせるら安いものですよね!
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