グルテンフリーとリーキーガット症候群

少し前からテニスのジョコビッチがグルテンフリーである事が知られており、栄養や健康にさほど興味がない一般の方々にも小麦粉の中のグルテンが身体に悪いという事が知られるようになりました。

小麦は体に悪いので、食べない方がよいという情報を目にしますが、真実なのか?どうかということで今回は、小麦グルテンに関する事について話していきたいと思います。

まず小麦の栄養成分は何かということですが、大半は糖度が高い炭水化物です。その為、血糖値を乱高下させやすいという特徴があり、血糖値に関して小麦には問題があります。

血糖値以外にも小麦には、グルテンの問題がよく出てきますが、グルテンの話については、後半でお話したいと思います。

まず小麦を食べると血糖値がなぜ?乱高下しやすい食品になったのか?については、小麦の品種改良の問題があります。

明治やそれ以前の小麦には、大麦小麦など色々な種類がありました。しかし、現代では、ほとんどが小麦しか生産されてないという傾向があります。

昔は大麦、小麦両方を食べたり、一緒に混ぜて調理することもありました。大麦や小麦を混ぜることにも意味があり、昔の東洋医学の考え方のようなものもありました。

現代は、西洋医学的の考え方に偏り過ぎていることも問題がありますが、小麦やグルテンの問題を考えていく上で最も問題なのは、品種改良の問題です。

昭和になってから小麦の品種改良を推し進めてきましたが、より生産性を上げて小麦などの商品を売っていくために放射線などを使って様々な操作をして糖度だけ増やし、中にある栄養素を下げてしまうような事を小麦を含めた穀物系は、繰り返していました。

その為現代小麦昔の小麦よりも明らかに栄養素が低下し、糖度が高くて、砂糖のようになっていますので、健康上も身体によくないというようなことが言えますが、品種改良の結果として糖度が高いので、美味しく感じてしまうという面もあります。これらの品種改良の問題については、国産、外国産など関係なく問題になっています。

近年、小麦の品種改良は、食糧増産や品質向上に大きく貢献してきました。しかし、一方で、以下のような健康上のリスクが懸念されています。

1. 栄養価の低下及び糖度の上昇

  • 近年の小麦品種は、タンパク質含量やミネラル含量が低下しているという指摘があります。これは、収量増加に重点を置いた品種改良の影響と考えられています。
  • 糖質の過剰摂取は、肥満、糖尿病、脂質異常症などの生活習慣病のリスクを高めることが分かっています。
  • 特に、鉄分亜鉛などのミネラル不足は、貧血や成長障害などの健康被害を引き起こす可能性があります。

2. グルテン量の変化

近年小麦品種は、グルテン含有量が多い傾向があります。これは、パン生地の弾力性や粘着性を向上させるためと考えられています。しかし、グルテン感受性を持つ人にとっては、グルテン量が多い小麦は体調不良を引き起こす可能性があります。セリアック病患者にとっては、グルテンの摂取は厳禁です。

3. 農薬や肥料の使用

高収量品種を栽培するには、大量の肥料農薬が必要となります。これは、土壌水質汚染などの環境問題を引き起こす可能性があります。農薬の残留は、発がん性生殖毒性などの健康被害を引き起こす可能性があります。肥料の過剰使用は、水質汚染生態系への悪影響を引き起こす可能性があります。

4. 遺伝子組み換え小麦

  • 近年、除草剤耐性を持つ遺伝子組み換え小麦が開発されています。これは、除草剤の使用量を削減できるというメリットがあります。
  • しかし、遺伝子組み換え小麦の安全性については、まだ十分な研究結果が得られていません。
  • 遺伝子組み換え小麦の長期的な健康被害や、環境への影響について懸念する声もあります。

この品種改良の問題に次いで、小麦が悪いという考え方を持つ糖質制限系の方々のベースの栄養学の考え方として、オーソモレキュラー分子整合栄養学などがあります。

分子整合栄養学などでよく言われる概念の一つにリーキーガット症候群というものがあります。この概念はわゆる腸漏れとかいう風に訳し方をしますが、小腸を中心慢性炎症状態になり、腸の粘膜にが開いたような状態になってる状態をリッキーガット症候群と言います。

小麦の問題を考えるときには、必ずリーキーガット症候群の勉強をする必要があります。

リーキーガット症候群は、腸壁のバリア機能が低下し、本来腸内にとどまるべき細菌や食物成分などが血液中に漏れ出してしまう状態です。この状態が続くと、様々な健康問題を引き起こすことが分かっています。

日本では、リーキーガット症候群は比較的新しい概念であり、欧米に比べると認知度が低いようです。そのため、医療機関での診断治療も十分に行われていない可能性があります。

リーキーガット症候群の原因

  • 腸内環境の悪化:ストレス、偏った食生活、抗生物質の服用などによって、腸内環境が悪化すると、腸壁のバリア機能が低下することがあります。
  • 炎症性腸疾患:クローン病や潰瘍性大腸炎などの炎症性腸疾患は、腸壁のバリア機能を直接的に破壊します。
  • その他:セリアック病、糖尿病、がん化学療法など、リーキーガット症候群を引き起こす可能性があるその他の要因もあります。

リーキーガット症候群の症状

  • 消化器症状:下痢、便秘、腹痛、腹部膨満感、ガスなど
  • 全身症状:疲労感、倦怠感、頭痛、関節痛、筋肉痛、肌荒れ、アレルギー症状など
  • 精神症状:うつ病、不安、集中力の低下など

リーキーガット症候群の診断

リーキーガット症候群は、特定の検査で診断できる病気ではありません。医師は、症状、病歴、身体検査などの結果に基づいて診断を行います。場合によっては、血液検査や小腸内視鏡検査などの検査を行うこともあります。

リーキーガット症候群の治療

リーキーガット症候群の治療法は、原因によって異なります。主な治療法は以下の通りです。

  • 腸内環境の改善:プロバイオティクスや食物繊維を摂取することで、腸内環境を改善することができます。
  • 炎症の抑制:炎症性腸疾患の場合は、抗炎症薬や免疫抑制剤などの薬物療法を行います。
  • 食事療法グルテン乳製品などの炎症を引き起こす可能性のある食品を避け、抗炎症作用のある食品を摂取することを推奨しています。

リーキーガット症候群の予防

  • 腸内環境を整える:バランスの良い食事を心がけ、十分な睡眠と運動をすることで、腸内環境を整えることができます。
  • ストレスを溜めない:ストレスは腸内環境を悪化させるので、適度にストレスを解消することが大切です。
  • 禁煙:喫煙は腸壁のバリア機能を低下させることが分かっています。

リーキーガット症候群は、様々な健康問題を引き起こす可能性があるため、早期発見治療が重要です。

参考情報

リーキーガット症候群の治療には、腸内環境を整え、炎症を抑制する食事療法が重要です。抗炎症作用のある食事を積極的に取り入れることで、腸の粘膜修復を促進し、症状の改善に繋げることが期待できます。

具体的な食材・食品例

  • オメガ3脂肪酸を豊富に含む食品:
    • サバ、イワシ、アジなどの青魚
    • くるみ、亜麻仁、アマニ油
    • チアシード
  • 食物繊維を豊富に含む食品:
    • 緑黄色野菜 (ブロッコリー、ほうれん草、小松菜など)
    • 根菜類 (ごぼう、れんこん、さつまいもなど)
    • キノコ類 (しいたけ、まいたけ、えのきなど)
    • 海藻類 (ひじき、わかめ、めかぶなど)
    • 玄米、オートミール
  • 抗酸化物質を豊富に含む食品:
    • ベリー類 (ブルーベリー、ラズベリー、イチゴなど)
    • トマト、ブロッコリー
    • 緑茶、ココア
    • ナッツ類 (アーモンド、クルミなど) ※カビ毒であるアフラトキシンが含まれている。
  • 発酵食品:
    • 納豆、キムチ
    • 味噌、ぬか漬け
    • 甘酒、漬物
  • スパイス:
    • ターメリック
    • ショウガ
    • ニンニク
  • その他:
    • オリーブオイル
    • ココナッツオイル
    • ターメリック
    • ショウガ
    • ニンニク

ポイント

  • 上記の食材をバランス良く取り入れることが重要です。
  • 加工食品、糖質が多い食品、人工甘味料などは控えましょう。
  • 十分な水分補給も忘れずに。
  • 症状が改善しない場合は、医師に相談しましょう。

参考情報

注意事項

  • 上記の情報は、一般的な情報提供のみを目的としており、医学的なアドバイスに代わるものではありません。
  • リーキーガット症候群は、症状や原因が個人差が大きいため、個々の状況に合った治療を受けることが重要です。
  • 食事療法以外にも、生活習慣の改善やストレス対策なども重要です。
  • この情報は、個々の状況によって異なる場合があります。

グルテンは、小麦、大麦、ライ麦などの穀物に含まれるタンパク質です。セリアック病患者では、グルテンの摂取によって小腸の粘膜が炎症を起こし、リーキーガット症候群の一因となることが知られています。

セリアック病以外にも、グルテンに対する感受性が高い人(非セリアックグルテン不耐症)では、グルテン摂取後に腹痛下痢便秘倦怠感などの症状が現れることがあります。これらの症状は、リーキーガット症候群と類似しているため、グルテンリーキーガット症候群の発症や悪化に関与している可能性が示唆されています。

しかし、現時点では、グルテンが直接的にリーキーガット症候群を引き起こすという確固たる証拠ありませんリーキーガット症候群は、腸内環境の悪化炎症性腸疾患ストレスなどの様々な要因が複雑に絡み合って発症すると考えられています。

グルテンフリーな食事がリーキーガット症候群の症状を改善する可能性を示唆する研究結果もありますが、さらなる検証が必要です。

リーキーガット症候群グルテンの関係について、以下の点に注意する必要があります。

  • すべての人がグルテンに対して同じ反応を示すわけではありません。セリアック病患者や非セリアックグルテン不耐症の人以外は、グルテンを摂取してもリーキーガット症候群を発症しない可能性があります。
  • グルテンフリーな食事は、リーキーガット症候群の根本的な治療法ではありません。腸内環境の改善炎症の抑制ストレス管理などの他の治療法併せて行うことが重要です。
  • グルテンフリーな食事を始める前に病気を持っている方は、医師に相談することが重要です。自己判断でグルテンフリーな食事を始めると、栄養不足などの問題が生じる可能性があります。

リーキーガット症候群は、複雑な病態であり、その原因治療法はまだ完全には解明されていません。今後、さらなる研究によって、グルテンリーキーガット症候群の関係についてより詳しく明らかにされることが期待されます。

参考情報

概念的な通じるところがあるのでリーキーガット症候群とていうのは、意味がある概念だと思います。

リーキーガット症候群で、腸に穴が開いた状態になると本来吸収されないものまでも人間の体内に取り込まれてしまうため人間の身体が混乱してしまうと言うような事が起こります。

人間の身体というものは、本来は、消化液や様々な酵素などで、栄養素を最後の状態まで分解され、その状態のものが身体に取り込まれるという仕組みになっています。しかし、リーキーガット症候群の状態は腸に穴凹が開いたような状態になっているので、未消化の状態のものが体内に素通りして入ってくるため人間の免疫系など身体が混乱します。

身体が混乱するので、それらの十分に分解されていない栄養素を身体がいらないものという風に判断してしまうことが多くなります。そのような状態のことを遅発性フードアレルギーなどと言われます。この状態にリーキーガット症候群の人はなりやすいという傾向があります。

この遅発性フードアレルギーのような状態をもたらす物の代表的なもの小麦(グルテン)乳製品(カゼイン)卵(オボムコイド)などがあります。

これらのたんぱく質が入ってるものをアレルギー3強になります。これらの食べ物に対して、アレルギーを持っている方は、特にリーキーガット症候群になってる可能性が高いといえるでしょう。

つまりは、リーキーガット症候群を改善しないと、フードアレルギーの症状も良くなりませんということになりますね。

  • 小麦(グルテン)
  • 乳製品(カゼイン)
  • 卵(オボムコイド)

小麦(グルテン)についての説明をしましたので、以下に乳製品(カゼイン)と卵(オボムコイド)について説明していきます。

牛乳を含む乳製品は、多くの場合、カゼインと呼ばれるタンパク質が原因でアレルゲンとなります。カゼインは、牛乳タンパク質の約80%を占める主要な成分であり、加熱してもアレルゲン性がほとんど変化しません。

カゼインアレルギーは、乳幼児に多く見られますが、大人になってから発症することもあります。症状としては、じんましん皮膚掻痒症下痢嘔吐腹痛アナフィラキシーなどがみられます。

カゼインアレルギーの診断は、血液検査皮膚テストで行われます。

カゼインアレルギー治療法は、乳製品を完全に除去することです。除去が難しい場合は、医師と相談しながら、症状をコントロールする必要があります。

乳製品以外にも、カゼインを含む食品は多くあります。以下に、代表的なものを挙げます。

  • 乳製品: 牛乳、ヨーグルト、チーズ、バター、アイスクリーム、乳児用ミルクなど
  • 加工食品: パン、ケーキ、クッキー、ドレッシング、インスタント食品など
  • 医薬品: 一部のサプリメントや抗生物質など

カゼインアレルギーがある場合は、食品表示をよく確認し、カゼインが含まれていない食品を選ぶことが重要です。また、外食する場合は、事前にレストランに確認することをおすすめします。

オボムコイドは、卵白に含まれる主要なアレルゲンの一つであり、熱や消化酵素の影響を受けにくく、アレルゲン活性を失わない耐熱性卵白タンパク質です。

オボムコイドの特徴

  • 分子量: 約4万Da
  • 構造: 3つのドメインを持つカザール型阻害剤
  • 機能: トリプシンなどの消化酵素を阻害する
  • 性質: 熱や消化酵素に対して安定
  • アレルゲン性: 卵アレルギー患者にとって強いアレルゲン

オボムコイドと卵アレルギー

  • 卵アレルギー患者は、オボムコイドに対する抗体を産生しており、オボムコイドを摂取するとアレルギー反応を起こします。
  • 症状としては、じんましん、皮膚掻痒症、鼻水、くしゃみ、呼吸困難、アナフィラキシーなどがあります。
  • オボムコイドは、加熱してもアレルゲン活性を失わないため、加熱調理された卵製品でもアレルギー反応を起こす可能性があります。

オボムコイドの検出方法

  • 卵白中のオボムコイドは、ELISA法やウエスタンブロッティング法などの方法で検出することができます。
  • これらの方法は、食品中のオボムコイド量を測定したり、卵アレルギー患者の血中のオボムコイドに対する抗体価を測定したりするために使用されます。

オボムコイドの除去方法

  • 卵白からオボムコイドを除去する方法として、酵素処理や膜ろ過法などが研究されています。
  • これらの方法により、オボムコイドをある程度除去することが可能ですが、完全に除去することは難しいと言われています。

オボムコイドに関する最新研究

  • 近年、オボムコイドの構造や機能に関する研究が進められており、オボムコイドを標的とした新しいアレルギー治療法の開発を目指しています。
  • また、オボムコイドの除去技術の開発も進められており、卵アレルギー患者向けの安全な卵製品の開発を目指しています。

参考情報

注意事項

  • 卵アレルギーは、重篤なアレルギー反応を引き起こす可能性があります。
  • 卵アレルギーがある場合は、医師に相談し、適切な治療を受けることが重要です。
  • この情報は、医学的なアドバイスに代わるものではありません。

こん時にですねみんな勘違いしちゃうのがこの小麦とか乳製品とか卵がフードアレルギーを作るとかリーキーガット症候群を作るっていう風に解釈するんですよ。これがハズレです。これリーキーガット症候群の基本がわかっていない。そうじゃなくてそのリーキーガット症候群は腸が慢性炎症状態になって穴ぼこが開いたような状態になることであってその原因は別にあります。

穴ぼこを通ってくるのが通りやすくなって通ってくるのが例えば小麦で言うとグルテンだったりとかカゼインだったりとかオボムコイドだったりとかするので、リーキーガット症候群の後に影響を受けるものはこっちですみたいなそういう感じなんですねだからリーキーガット症候群が良くなればこのこれも良くなるんですみたいな食べれるようになるんですみたいなそういう話になるんですね。

っていう感じなんですけどほいで

リーキーガット症候群起こす原因の代表が砂糖液糖などの強力な精製糖類です。他にも以下のものに注意しましょう!

  • 精製糖類砂糖液糖など)
  • 抗生物質全般(イベルメクチンも含む)
  • 殺虫剤
  • 農薬
  • 枯葉剤(ラウンドアップなど)

上記のものなどを気をつけることもリーキーガット症候群を改善していく上で必要なことです。その上で栄養状態を高めていくことで、リーキーガット症候群も良くなっていくとアレルゲン性のある物質からの影響をにくくなるということです。

しかし、多くの方が小麦を食べるとリーキーガット症候群になってしまうという風に誤解されています。

小麦というのは身体に何か症状を出すことがあるので、身体にとって悪い影響を与えることがあるのでイメージ的に食べない方がいいという感じがします。身体に悪影響を及ぼすことは事実なので、食べると何か悪いイメージを持ってしまうという事は部分的には理解出来ます。

リーキーガット症候群やフードアレルギーなどの症状が出ている方で、最初のステップとして、小麦やパンをよく食べている方の場合は、まず食べることを中止する必要がある場合はあります。だからと言って小麦は身体に悪いという単純なものではありません。

次に栄養学以外で考えなければならないことは、食の歴史や生物学の観点から考えることです。

日本人が小麦をどれくらい食べてたのか?小麦は、歴史上は米と同じような時代から食べています。米は、秋から冬に収穫されて麦は、初夏に収穫され夏に麦茶を飲むイメージがありますね。

米と小麦をよく比較しますが、本来は優劣などはなく、戦後間もない頃に『ごはんを食べると馬鹿になる』みたいな書籍を慶応大学医学部某教授やメディアなどが先導して、間違ったイメージを刷り込んでいるような風潮のある時代がありました。ですが、小麦が素晴らしくて米がダメみたいな事を推し進めて利益を受けるのは誰なのか?を個人個人が冷静に考えていくことが大切です。

考えなければいけないことは、小麦のグルテンがアレルギーを起こすという風に言われていますが、リーキーガット症候群の事を理解するとそう単純ではないということが分かります。

さらに言うと歴史で見れば小麦は、日本でも結構食べられていました。例えば、うどん、そうめん、お麩などグルテンの固まりみたいなものですが、もちろんこの天ぷらとかも食べている人が昔からいました。

昔の日本人は、小麦を食べていたのですが、アレルギーの人はいませんでした。そのため小麦のグルテンを食べるとアレルギーになるという単純な話ではありません。

もちろん小麦ばかり食べていたら炭水化物だけになってしまうので、栄養価が偏ってしまいます。しかし、それはでも小麦でも同じことです。

そのため昔の日本人は、栄養を保つことが出来ず、栄養価が少ないものばかり食べていたので体が小さかったという話もあります。

食事方法を指導する上で、玄米菜食みたいな食事法を指導する場合や肉食の糖質制限みたいに指導する場合などその人によってパターン別に分けた上で原因をキチンと考えて対処することが必要です。安易に米を食べれば大丈夫というような単純な話ではありません。

日本人は米をよく食べてたっていう風に思ってる人いますけれども歴史上は勘違いです。米の歴史を調べていくと、日本人が米をよく食べるようになったのは概ね明治以降です。

それまでも弥生時代以降に米は生産してました。縄文時代にも米の生産されていましたが、まだ狩猟採集の伝統が残ってたので、米を生産する方が少なかったという感じです。

弥生時代以降からも中世の貴族政時代や王族性の時代も天皇制の時代もそうですが、米というのは貴重品でした。高床式倉庫に入れたり、年貢を収めたりするために使われており非常に貴重品なので庶民が日常的に食べることが出来ないものでした。祝い事の時に食べるようなイメージです。

そのため日本人は、米を日常的に食べることが出来ておらず体質に合っていません。米よりもヒエなどを食べる機会が多かったのではないでしょうか。

現代でも一部の給食や牛タンに麦飯の組み合わせで食べることがありますが、米よりもむしろ麦飯の方が美味しく感じたりするのは、遺伝子上に我々の記憶が残っているようイメージがあり身体にとって必要だから美味しく感じてしまうのかもしれません。その視点で見ていくと麦飯を食べることに意味があることなので、米は食べてもいいけど、麦は食べたらダメとかそんな単純なものではありません。

明治になり精米技術が向上し、白米をよく食べるようになり、その結果脚気が急激に増えてたくさんの人が亡くなったという有名な話があります。戦中にも陸軍では脚気が流行りましたが、海軍では玄米を食べていたので脚気による被害が少なったという逸話もあるくらいです。

現代の米というのは、下手をすると小麦よりも品種改良の問題があり、自然栽培などをされてる人は古い米、古い原種の米を作ることが多くなっています。最近の新しい品種の米などは、ずっと品種改良が行われており、放射線を当てて糖度を増やして栄養価下げてみたいなことばかり行われてきました。そのため現代は身体に悪いという感じです。品種改良をされ過ぎた糖度の高い栄養価の低い米は、病気になりたくない方は避けた方が無難でしょう。

糖質制限食をメインでされている方の理屈からすると、米も小麦も食べない方がいいという話になりますが、糖質制限をすると『加工肉の闇』の投稿でも説明しましたが、肉の中のいろんな薬やホルモン剤、遺伝子組み換え飼料の影響も受けてしまう可能性があるので、パターン別で個人個人に合った食事方法を考えていかなければいけません。

麦栽培に関しては、自然栽培農家として結構有名な岡本よりたかさんが一番小麦のことは詳しいと思いますので、宜しかったら書籍にも目を通して見てください。

健康志向の方や病気の方が最初の第一歩として、小麦を止めるいうのは初めはそれでもいいと思いますが、小麦をずっと食べないということだけを続けても、結局改善しないというようなことになりかねません。そのような考え方のズレは多々見受けられますので注意して下さい。

小麦を食べる食べないという以前に人には腸内細菌遺伝子性格を含めた体質的なものがあること。病気になる前にどんな食事をしてたのか?その食事の原因があって背景があり、それに対して反対するようなそういう食事療法の選択をしていかなければいけません。例えば玄米菜食してる人が米をたくさん食べており、そういう人が病気になっているとかいうケースが多いです。

あと、パンピザばかり食べている人が病気になってるのも多いです。そういう食事ばかりしている人は当然小麦を減らしたり、止めたりしなければいけません。それは米においても同じようなケースは当然ながらたくさんあります。それに対してどういう食事をするかの選択を変えなければいけません。それを無視して、一部の生化学的な成分の事を良いとか悪いとか言ってもしょうがないということですね。

  • 考え方として大事なのは必ず体質原因を知るとていうこと。
  • 食事に関する歴史を知ること。(それまでどんなことをやっていたかということを知ること。)
  • 日本人食の歴史を踏まえて考える。

この3つを忘れないようにしてください。

食事について考える時は食事量どんな食事をするか?どんなものを食べてはダメか?(米食べてはいけない、人によって小麦は食べてはいけないなど)個々の状況によって異なるので、それを全部含めてトータルで考えていく方法を身につけていくことが大切です。

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