血圧の歴史
血圧の歴史は、科学的発見や技術の進歩とともに発展してきました。以下に、その主要な発展の流れを示します。
古代から中世まで
- 古代ギリシャとローマ: ヒポクラテス(紀元前460年〜紀元前370年)やガレノス(129年〜200年)などの古代ギリシャとローマの医師たちは、血液循環や血圧についての概念を持っていましたが、具体的な理解は限られていました。
- 中世ヨーロッパ: 中世の医学では、血圧に関する具体的な研究はほとんど行われていませんでしたが、血液循環の概念はアラビアやヨーロッパの医学に引き継がれました。
近世の発見
- ウィリアム・ハーヴィ(1578年〜1657年): イギリスの医師ウィリアム・ハーヴィは、1628年に「血液循環の発見」を発表し、動脈と静脈を通じて心臓が血液を循環させるという現代の血液循環の基本概念を確立しました。
血圧測定の進歩
- スティーブン・ヘールズ(1677年〜1761年): 1733年、イギリスの生理学者スティーブン・ヘールズは、馬の動脈にガラス管を挿入して血圧を測定する実験を行いました。これが血圧の直接測定の最初の試みとされています。
- シピオン・リヴァロッチ(1828年〜1903年): フランスの医師シピオン・リヴァロッチは、1896年に初めて人間の血圧を非侵襲的に測定する機器を開発しました。これは腕に巻くゴムのカフを使って血圧を測定する方法であり、現在の血圧計の原型となりました。
現代の血圧測定
- 1905年:ニコライ・コロトコフ: ロシアの医師ニコライ・コロトコフは、聴診器を用いた血圧測定法を発表しました。コロトコフ音と呼ばれる血管内の音を聞くことで、収縮期血圧と拡張期血圧を測定する方法です。これにより、血圧測定がより正確かつ広範に行われるようになりました。
- 電子血圧計: 20世紀後半には、電子血圧計が開発され、血圧測定がさらに簡便で正確になりました。これにより、病院やクリニックだけでなく、自宅でも手軽に血圧を測定できるようになりました。
血圧に関するガイドラインの歴史
- JNCガイドライン: アメリカ合衆国では、1977年から高血圧治療のガイドライン「JNC(Joint National Committee)」が定期的に発表されるようになりました。これにより、高血圧の診断基準や治療方針が標準化されました。
- ESH/ESCガイドライン: ヨーロッパでは、ヨーロッパ高血圧学会(ESH)とヨーロッパ心臓病学会(ESC)が共同でガイドラインを発表し、血圧管理の基準を提供しています。
- JSHガイドライン: 日本では、日本高血圧学会(JSH)が高血圧治療のガイドラインを発表しており、診断基準や治療法の標準化に努めています。
結論
血圧の歴史は、科学の発展とともに進化してきました。古代の基本的な概念から始まり、近世の実験的発見、現代の測定技術の進歩を経て、現在では標準化されたガイドラインに基づいて管理されています。これにより、血圧の正確な測定と適切な管理が可能となり、心血管疾患の予防と治療に大きく貢献しています。
高血圧基準の歴史
『高血圧の9割は正常です』に基づいて、高血圧基準の歴史をまとめます。この書籍では、特に1999年以降の基準変更とそれに関与した利害関係者について詳述されています。
1959年: WHOガイドライン
世界保健機関(WHO)は、1959年に初めて高血圧の診断基準を設定しました。この基準では、60歳未満の収縮期血圧160 mmHg以上または拡張期血圧95 mmHg以上が高血圧とされました。これは、高血圧が心臓病などのリスクを増加させることが明確になったためです 。
1962年〜1998年: 科学的データに基づく基準
この期間中、日本では科学的データに基づいて高血圧のガイドラインが策定されました。このガイドラインでは、収縮期血圧160 mmHg、拡張期血圧95 mmHg以上が診察と治療の対象とされました。心臓と血管に器質的異常がない場合は降圧剤は不要とされました 。
1999年: 基準の引き下げと「高血圧マフィア」
1999年に高血圧の診断基準が改訂され、収縮期血圧140 mmHg以上、拡張期血圧90 mmHg以上が降圧剤の適用対象となりました。この変更は、「高血圧マフィア」と呼ばれるロビイストや製薬企業の影響を受けたものでした。また、この基準変更は国際高血圧学会(ISH)との共同制作によるものであり、以後のガイドラインも同様の状況でした 。
2000年代: 基準のさらなる変更
2000年以降、日本高血圧学会は数回にわたって基準を見直しました。
- 2000年: 59歳以下では収縮期血圧130 mmHg、拡張期血圧85 mmHg以上が高血圧とされました。60歳以上では収縮期140 mmHg、70歳以上では150 mmHg、80歳以上では160 mmHgが基準となりました。
- 2004年: 64歳以下の基準は130/85 mmHg、65歳以上は140/90 mmHgに設定されました。
- 2009年: 64歳以下の基準は引き続き130/85 mmHg、65歳以上は140/90 mmHgとされました。
- 2014年: 74歳以下では140/90 mmHg、75歳以上では150/90 mmHgが基準となりました。
- 2019年: 74歳以下の基準は130/80 mmHgに引き下げられ、75歳以上では140/90 mmHgとされました 。
2024年: 厚労省特定健診
2024年から適用される特定健診の基準では、収縮期血圧160 mmHg以上または拡張期血圧100 mmHg以上で即座に医療機関の受診が推奨されます 。
結論
高血圧の診断基準は、科学的根拠や医療技術の進歩、さらには政治的・経済的な影響を受けて変遷してきました。特に1999年以降の基準変更は、「高血圧マフィア」と呼ばれる利害関係者の影響を受けており、これが過剰診断や過剰治療の原因となっています。今後は、科学的根拠に基づいた適切な基準設定が求められます。
日本の高血圧基準とその問題点
日本の高血圧基準については多くの議論があり、その設定方法や科学的根拠に疑問が呈されています。この記事では、日本の高血圧基準の歴史と現状、そしてその問題点について詳しく解説します。
日本の高血圧基準の歴史と現状
日本では、特定健診(メタボ健診)や職場健診で収縮期血圧130 mmHg、拡張期血圧85 mmHgを超えると「高血圧(要指導)」とされ、収縮期140 mmHg/拡張期90 mmHg以上で「受診勧奨(要医療)」と判定されます。この基準を超えると、多くの場合、降圧剤が処方されます。
この基準は、2008年に始まった特定健診の一環として設定されました。以前の老人基本健診では、収縮期180 mmHg/拡張期100 mmHg以上が「要医療」とされていましたが、特定健診の導入により基準が大幅に引き下げられました。
【図表】日本と海外の高血圧基準の比較
高血圧基準の問題点
日本の高血圧基準にはいくつかの問題点があります。以下にその主要な問題点を挙げます。
1. 科学的根拠の欠如
日本の高血圧基準は科学的根拠に基づいていないと指摘されています。欧米の基準とは大きく異なり、特に年齢を考慮していない点が問題視されています。例えば、欧米では60歳以上の高齢者に対しては、より高い血圧値を正常とする基準が採用されています。
2. 過剰診断と過剰治療
現在の基準では、多くの人が高血圧と診断され、降圧剤の処方が行われています。特に高齢者では、正常な加齢に伴う血圧上昇が無視され、一律に低い基準が適用されています。その結果、過剰診断と過剰治療が発生し、患者に不要な薬物治療のリスクが生じています。
3. 降圧剤の副作用
降圧剤には副作用があり、特に高齢者にとっては深刻な問題となります。降圧剤が過剰に処方されると、脳梗塞やその他の健康リスクが増加する可能性があります。降圧剤は血圧を下げることはできますが、心臓病や脳卒中の予防効果は必ずしも証明されていません。
4. 医療費の増加
過剰診断と過剰治療により、医療費の増加も問題となっています。特に降圧剤の処方が多いことで、医療費が無駄にかかっているとされています。これにより、国の医療財政にも負担がかかります。
高血圧基準の見直し
2024年4月から、特定健診における高血圧の受診勧奨の判定基準が「収縮期160 mmHg/拡張期100 mmHg」に変更されます。この変更は、長年にわたる批判と医療費の高騰を背景に行われたものです。これにより、健診受診者の半数が降圧剤の適用外となり、過剰診断の問題がある程度解消されることが期待されます。
結論
日本の高血圧基準は、科学的根拠に基づかず、過剰診断と過剰治療を招いている現状があります。降圧剤の副作用や医療費の増加も深刻な問題です。今後は、科学的根拠に基づいた基準の見直しと、個々の患者に適した治療法の提供が求められます。2024年の基準改定がその第一歩となることを期待し、さらなる医療の質向上を目指すべきです。
日本と海外の高血圧基準の比較
高血圧は、心臓病や脳卒中などの重大な健康リスクと関連しているため、その診断基準は非常に重要です。しかし、日本と海外では高血圧の基準が大きく異なり、それに伴う治療法や医療の方針も異なります。ここでは、日本と海外の高血圧基準の違いとその背景について詳しく見ていきます。
日本の高血圧基準
日本では、特定健診(メタボ健診)や職場健診で、収縮期血圧130 mmHg、拡張期血圧85 mmHgを超えると「高血圧(要指導)」とされ、収縮期140 mmHg/拡張期90 mmHg以上で「受診勧奨(要医療)」と判定されます。この基準を超えると、多くの場合、降圧剤が処方されます。この基準は2008年に導入され、多くの人が高血圧と診断され、薬物治療を受けることになっています。
海外の高血圧基準
一方、欧米諸国では日本とは異なる基準が採用されています。以下に主要な国の基準を紹介します。
アメリカ
アメリカでは、2017年に高血圧の診断基準が改定されました。現在、収縮期血圧130 mmHg以上、または拡張期血圧80 mmHg以上が高血圧とされています。しかし、治療の開始基準や目標値は年齢や健康状態に応じて異なります。特に60歳以上の高齢者には、収縮期150 mmHg/拡張期90 mmHg以下を目標とする場合があります。
イギリス
イギリスでは、国立保健医療研究所(NICE)が設定した基準に基づいています。降圧剤の開始基準は、収縮期160 mmHg/拡張期100 mmHg以上とされています。また、降圧剤を処方する前に、家庭血圧や24時間自由行動下血圧の測定が推奨されています。
ヨーロッパ
ヨーロッパ連合(EU)のガイドラインでは、降圧剤の適応基準が年齢別に設定されています。80歳以上の高齢者では、収縮期160 mmHg以上が基準とされています。また、治療の開始前に詳細な検査を行うことが求められています。
基準の違いによる影響
日本と海外の高血圧基準の違いは、診断される患者数や治療方針に大きな影響を与えます。
日本
日本の基準では、多くの人が高血圧と診断され、特に高齢者に対しては過剰診断のリスクがあります。降圧剤の処方が一般的であり、その副作用や過剰治療が問題となっています。また、医療費の増加も深刻な課題です。
海外
海外の基準では、日本に比べてより高い血圧値を許容し、個々の患者の健康状態や年齢に応じた柔軟な治療方針が採用されています。これにより、過剰診断や過剰治療のリスクが低減され、患者の生活の質が保たれています。
まとめ
日本と海外の高血圧基準の違いは、医療のアプローチや患者の治療体験に大きな影響を与えています。日本の基準は厳格であるため、多くの人が高血圧と診断される一方、海外ではより柔軟で科学的根拠に基づいた基準が採用されています。今後、日本でも科学的根拠に基づいた基準の見直しが進むことで、過剰診断や過剰治療が減少し、患者の健康と生活の質が向上することが期待されます。
高血圧の基準が歪められている?
「高血圧マフィア」という言葉は、『高血圧の9割は正常です』という書籍において、1999年の高血圧ガイドライン改訂に関与したロビイストや製薬企業の影響を指すために使用されています。この用語は、製薬企業の利益を最大化するために、高血圧の診断基準を意図的に引き下げ、多くの人々を不必要に高血圧患者として認定する動きを批判するために用いられています 。
背景と影響
1. ガイドラインの改訂
1962年から1998年までのガイドラインは、科学的データに基づいて設定されていました。しかし、1999年の改訂では、収縮期血圧140 mmHg以上、拡張期血圧90 mmHg以上を降圧剤の適用対象とし、これを超える血圧値を目標値として設定しました。この変更は、「高血圧マフィア」と呼ばれるロビイストや製薬企業の影響を受けて行われたとされています 。
2. 製薬企業の影響
製薬企業は、高血圧患者の数を増やすために、高血圧の診断基準を引き下げるロビー活動を行いました。これにより、降圧剤の市場が拡大し、製薬企業の売上が増加しました。国際高血圧学会(ISH)や世界保健機構(WHO)などの国際的な医療ガイドライン作成機関にも影響を及ぼし、科学的根拠に基づかない基準の設定が行われました 。
問題点と批判
1. 過剰診断と過剰治療
基準値の引き下げにより、多くの人が不必要に高血圧と診断され、降圧剤を処方されることになりました。これにより、薬の副作用による健康リスクが増加し、医療費の無駄遣いも問題となりました。特に、日本では、この影響が顕著であり、多くの人が降圧剤を不必要に服用しています 。
2. 科学的根拠の欠如
ガイドラインの改訂に際して、科学的な根拠が不十分であるとする批判が多く寄せられました。特に、JNC8(米国政府の公式ガイドライン)の作成時には、60歳以上の収縮期血圧150 mmHg、拡張期血圧90 mmHgまでが正常とされ、59歳以下については高血圧とする科学的な基準がないとされました。このような基準の不統一が、さらなる混乱を招いています 。
結論
「高血圧マフィア」とは、高血圧の診断基準を意図的に引き下げ、多くの人々を不必要に高血圧患者とし、製薬企業の利益を最大化するための動きを指します。この動きにより、過剰診断や過剰治療が問題となり、医療費の無駄遣いと患者の健康リスクが増加しました。今後は、科学的根拠に基づいた適切な基準設定と、医療の透明性が求められます。
【出典】
- 『高血圧の9割は正常です』
高血圧マフィアと高血圧の基準について
高血圧マフィアの存在と影響
『高血圧の9割は正常です』という書籍において、「高血圧マフィア」という用語が使用されています。これは、1999年の高血圧ガイドライン改訂に関与したロビイストや製薬企業の影響を指す言葉です。この用語は、高血圧の診断基準を意図的に引き下げ、多くの人々を不必要に高血圧患者として認定し、製薬企業の利益を最大化する動きを批判するために用いられています。
背景
1962年から1998年までのガイドラインは、科学的データに基づいて設定されていました。しかし、1999年の改訂では、「収縮期血圧140 mmHg以上、拡張期血圧90 mmHg以上」を降圧剤の適用対象とし、これを超える血圧値を目標値として設定しました。この変更は、「高血圧マフィア」と呼ばれるロビイストや製薬企業の影響を受けて行われたとされています。また、この基準改訂は、製薬企業の影響下にある国際高血圧学会(ISH)との共同制作となり、2003年版や2021年版も同様の状況でした 。
影響
基準値の引き下げにより、多くの人が不必要に高血圧と診断され、降圧剤を処方されることになりました。これにより、薬の副作用による健康リスクが増加し、医療費の無駄遣いも問題となりました。特に日本では、この影響が顕著であり、多くの人が降圧剤を不必要に服用しています 。
製薬企業からの資金提供先 利益相反(COI : Confict of Interest)
このように高血圧ガイドラインが捻じ曲げられてしまう原因の一つに製薬企業からの多額な資金提供にあります。医療界だけでなく、製薬企業はテレビのスポンサーにもなっており多大な影響力を持っています。以下にガイドラインや医薬品の認可を行うはずの組織が製薬企業からどれくらいの割合の資金提供を受けていたのかを示しています。
【2006年】
アメリカ FDA(食品医薬品局) 50%
EU EMA(医薬品庁) 70%
スウェーデン 医薬品規制局 100%
フランス 医薬品規制局 78%
日本 PMDA(日本医薬品医療機器総合機構) 90%
【2023年】
WHO 84%
高血圧の基準
高血圧の基準は、国や機関によって異なります。以下に、主要な基準を示します。
日本
日本の特定健診では、収縮期血圧130 mmHg、拡張期血圧85 mmHgを超えると「高血圧(要指導)」とされ、さらに収縮期血圧140 mmHg/拡張期血圧90 mmHg以上で「受診勧奨(要医療)」と判定されます 。
アメリカ
アメリカには二つの主要なガイドラインがあります。
- 米国政府の公式ガイドライン「JNC8」:60歳以上の収縮期血圧150 mmHg/拡張期血圧90 mmHgまでを正常とし、59歳以下については科学的根拠が示されていないため、暫定的に収縮期140 mmHg/拡張期90 mmHg以下を正常としています 。
- 米国臨床学会(ACC/AHA):2017年に発表されたガイドラインでは、正常血圧を収縮期120 mmHg/拡張期80 mmHg未満と定義し、強い降圧剤を複数使用することを推奨しています。このガイドラインは製薬企業からの巨額の資金提供を受けた中心人物たちによって作成されたとされています 。
イギリスとヨーロッパ
- イギリス(NICE):2019年のガイドラインでは、収縮期血圧160 mmHg/拡張期血圧100 mmHg以上を降圧剤の開始基準とし、降圧剤を処方する前に24時間自由行動下血圧や家庭血圧を測定し、平均値が収縮期150 mmHg/拡張期95 mmHg以上であることを確認します 。
- ヨーロッパ:収縮期血圧160 mmHg/拡張期100 mmHg以上が基準とされています 。
結論
高血圧の基準は、国や機関によって異なりますが、日本とアメリカの基準が近い理由として、国際的な医療ガイドラインの影響や製薬企業の利益追求のための基準設定が考えられます。これにより、多くの人々が不必要に高血圧患者と診断され、降圧剤を処方される問題が発生しています。今後は、科学的根拠に基づいた適切な基準設定と、医療の透明性が求められます。
アメリカと日本の高血圧基準が近い理由について
高血圧基準の歴史
高血圧の基準は、時代とともに変遷してきました。『高血圧の9割は正常です』によれば、以下のような歴史があります。
- 1962年〜1998年: この期間のガイドラインは、科学的データに基づいて設定されていました。収縮期血圧160 mmHg以上または拡張期血圧95 mmHg以上が診察と治療の対象とされました。この基準は心臓と血管に器質的異常がない場合は降圧剤を不要とするものでした 。
- 1999年の改訂: この年に基準が大幅に引き下げられ、収縮期血圧140 mmHg以上、拡張期血圧90 mmHg以上が降圧剤の適用対象となりました。この改訂は「高血圧マフィア」と呼ばれるロビイストや製薬企業の影響を受けたものであり、製薬企業の利益を最大化するために意図的に基準が引き下げられたとされています。また、この基準変更は国際高血圧学会(ISH)との共同制作によるものでした 。
- 2000年代以降: 日本高血圧学会は数回にわたり基準を見直しました。たとえば、2000年には59歳以下で収縮期血圧130 mmHg、拡張期血圧85 mmHg以上が高血圧とされました。また、2019年には74歳以下の基準が収縮期血圧130 mmHg、拡張期血圧80 mmHgに引き下げられました 。
高血圧マフィア
「高血圧マフィア」という言葉は、高血圧の診断基準を意図的に引き下げ、多くの人々を不必要に高血圧患者として認定し、製薬企業の利益を最大化する動きを指します。
- 背景: 1999年のガイドライン改訂は、製薬企業の影響下にある国際高血圧学会(ISH)との共同制作で行われました。この改訂により、多くの人々が不必要に高血圧と診断され、降圧剤を処方されることになりました 。
- 影響: 基準値の引き下げにより、降圧剤の市場が拡大し、製薬企業の売上が増加しました。この動きは国際的にも影響を及ぼし、他の国々でも同様の基準変更が行われました 。
アメリカと日本の高血圧基準が近い理由
日本とアメリカの高血圧基準が近い理由は、以下の要因によるものです。
- 国際ガイドラインの影響: 日本とアメリカの医療ガイドラインは、国際的な医療ガイドラインに強く影響されています。特にアメリカ心臓協会(AHA)やアメリカ心臓病学会(ACC)のガイドラインが広く参照されており、日本の基準にも影響を及ぼしています。
- 製薬企業の影響: 両国ともに製薬企業の影響を受けており、基準が引き下げられることで降圧剤の市場が拡大し、製薬企業の利益が増加する構図があります。1999年の基準改訂に関与したロビイストや製薬企業の影響が、両国の基準の近似に寄与しています 。
- 予防医療の重視: 両国は心血管疾患の予防を医療政策の重要な柱としており、高血圧の早期発見と管理が重視されています。これにより、より厳密な基準が設定され、多くの人々が早期に治療を受けることができるようになっています 。
製薬企業との関連
「高血圧マフィア」に関与する製薬企業は主に以下の通りです:
- アメリカの製薬企業: 高血圧ガイドラインの改訂に影響を与えた主な製薬企業は、アメリカの企業が多く含まれます。これらの企業は、ガイドライン委員会のメンバーに経済的支援を行い、自社の薬の売り上げを増やすために基準の引き下げを推進しました 。
- 日本の製薬企業: 日本でも、製薬企業が医師やガイドライン策定委員に対して金銭的支援を行い、基準改訂に影響を与えています。例えば、武田薬品工業、MSD、第一三共などの企業が挙げられます 。
アメリカと日本の高血圧基準が近い理由
日本とアメリカの高血圧基準が近い理由は、以下の要因によります。
- 国際ガイドラインの影響: 日本とアメリカの医療ガイドラインは、国際的な医療ガイドラインに強く影響されています。特にアメリカ心臓協会(AHA)やアメリカ心臓病学会(ACC)のガイドラインが広く参照されており、日本の基準にも影響を与えています 。
- 製薬企業の影響: 両国ともに製薬企業の影響を受けており、基準が引き下げられることで降圧剤の市場が拡大し、製薬企業の利益が増加する構図があります。このため、両国の基準が近似しています 。
- 予防医療の重視: 両国は心血管疾患の予防を医療政策の重要な柱としており、高血圧の早期発見と管理が重視されています。これにより、より厳密な基準が設定され、多くの人々が早期に治療を受けることができるようになっています 。
結論
高血圧の基準は、科学的根拠や国際的な医療ガイドラインの影響、さらには製薬企業の利益追求のために変遷してきました。特に1999年以降の基準変更は、「高血圧マフィア」と呼ばれる利害関係者の影響を受けており、日本とアメリカの基準が近いのはこれらの影響によるものです。今後は、科学的根拠に基づいた適切な基準設定と、医療の透明性が求められます。
日本の低すぎる高血圧基準と医療の改革
現状の問題点
日本における高血圧の基準は、国際基準や科学的根拠からかけ離れた設定がされており、多くの人々が不必要に高血圧と診断されています。特に、収縮期血圧130 mmHg、拡張期血圧85 mmHg以上で「高血圧(要指導)」、収縮期140 mmHg/拡張期90 mmHg以上で「受診勧奨(要医療)」と判定されることが問題となっています 。
この厳しい基準により、多くの人が降圧剤を処方されており、その結果、副作用や医療費の無駄遣いが生じています。また、この基準は「高血圧マフィア」と呼ばれるロビイストや製薬企業の影響を受けて決定されたものであることも指摘されています 。
改革の提案
- 基準値の見直し 日本の高血圧基準を国際的な標準に合わせることが重要です。例えば、イギリスのガイドラインでは、収縮期血圧160 mmHg/拡張期100 mmHg以上が降圧剤の適用基準となっており、この基準に近づけるべきです 。
- 個別化医療の推進 一律の基準ではなく、個人の健康状態や生活習慣に基づいた個別化医療を推進することが必要です。高血圧の診断や治療において、24時間自由行動下血圧や家庭血圧の測定を取り入れ、より正確な評価を行うべきです 。
- 予防医療の強化 高血圧の予防には、生活習慣の改善が重要です。運動、適切な食事、禁煙、適度な飲酒など、生活習慣の改善を推進するための教育とサポートを強化することが必要です。これにより、高血圧の予防と管理がより効果的に行えるようになります 。
- 医師と製薬企業の関係の透明化 医師と製薬企業の間の金銭的な関係を透明化し、独立したガイドラインの作成を行うことが重要です。製薬企業からの影響を排除し、科学的根拠に基づいた基準設定を行うことで、より信頼性の高い医療が提供されるようになります 。
まとめ
日本の高血圧基準は、製薬企業やロビイストの影響を受けて低すぎる設定となっており、多くの人々が不必要に高血圧と診断されています。これに対して、国際基準に合わせた基準値の見直しや、個別化医療の推進、予防医療の強化、医師と製薬企業の関係の透明化が必要です。これらの改革により、日本の医療がより科学的根拠に基づいたものとなり、患者の健康を真に守ることができるでしょう。
降圧剤と病気の予防効果について
降圧剤の役割
『高血圧の9割は正常です』によれば、降圧剤は血圧を下げるために使用されますが、その病気の予防効果には疑問が呈されています。書籍では、降圧剤が心臓病、脳卒中、腎臓病などの予防に対して有効であるかどうかについての詳細な分析が行われています。
降圧剤の種類とその作用
降圧剤にはいくつかの種類があり、それぞれ異なるメカニズムで血圧を下げます。
- 利尿剤: 尿を出して血液の水分を減らし、ナトリウムを排出することで血圧を下げます。
- β遮断剤: 心臓の働きを抑えることで血圧を下げます。
- Ca拮抗剤: 血管を広げて血圧を下げます。
- α遮断剤: 血管の収縮を抑えることで血圧を下げます。
- ACE阻害剤: アンジオテンシンⅡの合成を抑えることで血圧を下げます。
- ARB: アンジオテンシンⅡ受容体を阻害して血圧を下げます。
降圧剤の効果と副作用
降圧剤の効果について、以下のようなデータが示されています。
- 死亡予防効果: 降圧剤を使用しても、125人治療して1人の死亡を防ぐ程度の効果しかありません。
- 脳卒中予防効果: 67人治療して1人の脳卒中を防ぐ効果があります。
- 心臓発作予防効果: 100人治療して1人の心臓発作を防ぐ効果があります。
- 副作用: 10人に1人(10%)が副作用により薬の中断が必要となります。
降圧剤の使用によるリスク
書籍では、降圧剤の使用が必ずしも病気の予防に効果的でないことが強調されています。特に、以下のリスクが指摘されています。
- 脳梗塞などの副作用: 高齢者では降圧剤の服用により脳梗塞などの副作用が生じるリスクが高まるため、慎重な投与が求められます。
- 過剰診断と過剰治療: 過剰な降圧治療により、本来必要のない治療が行われ、副作用のリスクが増大します。
結論
降圧剤は血圧を下げる効果がありますが、その病気の予防効果には限界があります。また、降圧剤の使用による副作用やリスクも考慮する必要があります。適切な血圧管理と治療を行うためには、個々の健康状態や生活習慣に基づいたアプローチが重要です。科学的根拠に基づいた適切な基準設定と治療が求められます。
加齢に伴う血圧上昇と自立度の関係
加齢と血圧上昇
- 正常な変化: 加齢に伴う血圧上昇は正常な変化であり、必要な生理的反応です。血圧が上昇することで、脳に酸素と栄養が効率よく供給されます。
- 収縮期血圧の基準: 1972年に冲中重雄先生が『内科診断学』で述べたように、健康な人の収縮期血圧は「年齢 + 90」とされています 。
自立度との関係
- 調査結果: 慶應大学医学部の廣瀬信義先生のグループは、100歳を超える人(百寿者)を対象に、収縮期血圧と自立度の関係を調査しました。結果、収縮期血圧が高いほど自立度が高いことが示されました 。
- 具体的なデータ: 調査は以下のように行われました。
- 収縮期血圧を90~124 mmHg、125~139 mmHg、140~155 mmHg、156~220 mmHgの4群に分けて調査。
- 自立度得点は、食事、車椅子からベッドへの移動、整容、トイレ動作、入浴、歩行、階段昇降、着替え、排便コントロール、排尿コントロールの10項目について、Barthel Index方式を用いて評価されました。
- 血圧が高いほど自立度得点が高かったことが確認されました。
まとめ
『高血圧の9割は正常です』では、加齢に伴う血圧上昇が正常な生理的反応であり、特に高齢者においては血圧が高い方が自立度が高いことが示されています。したがって、年齢とともに血圧が上昇することを過度に恐れる必要はなく、個々の健康状態に応じた適切な血圧管理が求められます。
高血圧と健康および死亡率の関係
高血圧と死亡率の関連
書籍では、血圧と死亡率の関係について詳細に述べられています。特に、収縮期血圧と死亡率の関係について以下のようなデータが示されています。
- 収縮期血圧と死亡率の関係: 収縮期血圧が180 mmHg以上の場合、降圧剤を使用することによって死亡率が約5倍高くなることが示されています。また、収縮期血圧が160 mmHgの時点で死亡率が最も低くなることが観察されています 。
- 追跡研究: 慶應大学医学部の廣瀬信義先生のグループによる研究では、74歳の1万7286人を7.3年間追跡し、収縮期血圧と死亡率および認知症発生率の関係を調査しました。結果、収縮期血圧160 mmHgで死亡率が最低となり、認知症の発症率も同様の傾向を示しました 。
- 降圧治療の影響: 収縮期血圧が180 mmHg以上ある群で降圧剤を使用すると、使用しなかった場合と比較して死亡率が約5倍高まることが示されています。また、収縮期血圧が140 mmHg以下に下がった群では、死亡率が大きく増加することが観察されました 。
降圧治療とリスク
- 副作用: 降圧剤の使用により、低血圧発作、失神、心電図異常、急性腎障害などの副作用の発生率が高まることが報告されています。例えば、降圧剤群が無治療群に対して、低血圧発作が1.69倍、失神が1.28倍、心電図異常が1.72倍、急性腎障害が1.37倍発生するとされています 。
- 死亡率の増加: 収縮期血圧を薬で20 mmHg以上下げると死亡率が大きく上がることが示されています。降圧治療をしなければ、血圧と総死亡率の関係は生じなかったとの分析結果も示されています 。
高齢者における血圧管理
- 高齢者の収縮期血圧: 高齢者においては、収縮期血圧160 mmHgが最適な血圧とされており、この値で死亡率が最も低いことが示されています。これは、イギリスのガイドラインと一致しており、高齢者の血圧管理における重要な基準となっています 。
結論
高血圧と健康、特に死亡率との関係については、適切な血圧管理が重要です。過度の降圧治療は死亡率を増加させるリスクがあり、特に高齢者においては、収縮期血圧160 mmHgが最適な値とされています。降圧治療の副作用も考慮し、個別の健康状態に応じた適切な治療が求められます。
血圧の正しい測定方法
測定環境
- 使用する機器: 医療用で精度の高い血圧計を使用し、定期的に精度チェックを行うことが重要です。
- リラックスした環境: 測定はリラックスした環境で行い、適切な気温で測定します。
- 姿勢: 安静にして座った状態で、腕を伸ばし、その腕を支える形で測定します。
測定手順
- 複数回の測定: 一度測定したら、1分後にもう一度測定します。反対の腕でも同様に2回測定します。収縮期血圧に15 mmHg以上の差がある場合、高かった腕で再度測定します。
- 高血圧の基準: 収縮期血圧140 mmHg以上、または拡張期血圧90 mmHg以上の場合、もう一度測定を行います。1回目と15 mmHg以上の差があれば、3回目の測定を行い、最後の2回の測定値のうち、低い方を記録します。
家庭での血圧測定
- 測定タイミング:
- 朝: 起床後1時間以内、朝食前、排尿後、安静にした状態で測定します。
- 夜: 就寝前に測定します。
- 測定回数: 座位で1分の間隔を置いて2度測定します。朝と夕方に測定し、4〜7日間続けて測定します。2日目以降の平均値を計算します。
24時間自由行動下血圧(ABPM)の測定
- 測定条件: 家庭血圧が140/90〜180/120 mmHgの間であれば、24時間自由行動下血圧(ABPM)を測定します。ABPMが難しい場合は家庭血圧(HBPM)でも良いとされています。
- 測定頻度: ABPMでは、8時から22時の間に1時間当たり少なくとも2回測定します。
精密検査の実施
血圧測定後、以下の精密検査を行うことが推奨されています。
- 心臓: 左心室肥大の有無を調べる。
- 腎臓: 慢性腎臓病の有無を確認する。
- 目: 高血圧性網膜症の有無を調べる。
- その他: 尿アルブミン・クレアチニン比の増加を調べる。
結論
正しい血圧測定は、正確な診断と適切な治療のために不可欠です。適切な機器を使用し、リラックスした環境で安静にして測定することが重要です。朝は起床後1時間以内、朝食前、排尿後、安静にした状態で、夜は就寝前に測定します。複数回の測定と正確な記録を行い、必要に応じて家庭での測定や精密検査を行うことで、より正確な血圧管理が可能となります。
薬で血圧を20mmHg以上下げるとどうなるのか?
収縮期血圧180 mmHg以上の場合の影響
- リスクの増加: 収縮期血圧が180 mmHg以上ある場合、降圧剤を使用すると使用しなかった場合に比べて降圧剤を使用すると死亡率が約5倍高くなると報告されています 。
- 副作用の発生: 降圧剤の使用により、低血圧発作、失神、心電図異常、急性腎障害などの副作用が報告されています。降圧剤を使用することでこれらのリスクが増大するため、慎重な投与が求められます 。
研究データからの考察
- 日本の臨床研究: 塩野義製薬が実施した臨床研究JATOS(The Japanese Trial to Assess Optimal Systolic Blood Pressure in Elderly Hypertensive Patients)では、収縮期血圧が160 mmHgを超える65〜85歳の4418人を対象に、収縮期血圧を140 mmHg未満に下げるA群と、140〜159 mmHgに下げるB群に分けて比較しました。その結果、A群では死亡率がB群に比べて1.4倍も高かったことが示されています 。
- 統計処理の結果: 統計的処理を行わなくても、収縮期血圧を20 mmHg以上下げることが危険であることが明らかです。この研究は2年で中断されましたが、続けていれば統計的有意差が出た可能性があります 。
高血圧治療と死亡率
- 治療の影響: ベースラインで収縮期血圧180 mmHg以上の群では、降圧剤を使うと使わなかった場合に比べて死亡率が約5倍高くなることが示されています 。
- 降圧治療をしない場合: 高血圧治療をしない場合、追跡後のすべての血圧群で総死亡率は統計的に同じであり、降圧治療が必ずしも必要ない場合があることが示唆されています 。
結論
降圧剤で血圧を20mmHg以上下げることは、特に収縮期血圧が180mmHg以上の患者において、死亡率を大幅に増加させるリスクがあるとされています。また、降圧剤の副作用も考慮する必要があります。したがって、降圧治療を行う際には、個々の患者の状況を十分に考慮し、慎重に治療方針を決定することが重要です。
新DASH食(Dietary Approaches to Stop Hypertension)とは?
新DASH食の概要
新DASH食は、1997年に米国National Heart, Lung, and Blood Institute(NHLBI)が提案した食事法です。この食事法の主なポイントは、減塩と体内からの塩分排出効果のあるミネラル(カリウム、カルシウム、マグネシウム)と食物繊維を多く摂取することです。
新DASH食の具体的な内容
- 減塩:
- 塩分(NaCl)の摂取量を減らすことが重要です。食事の塩分が多いと血中のナトリウム濃度が上がり、血液の浸透圧が上昇します。これを下げようと腎臓での水分再吸収が増えます。
- カリウム、カルシウム、マグネシウムの摂取:
- カリウム(K)はナトリウム(Na)と競合し、腎臓での再吸収を抑える働きがあります。また、カリウムは細胞内に入り、ナトリウムを追い出すことで細胞内の水分量を減少させます。
- カルシウム(Ca)は骨や歯から溶け出すことを防ぎ、血管や心臓の筋肉内に取り込まれないようにすることで、血圧の上昇を防ぎます。
- マグネシウム(Mg)は、カリウムとナトリウムのバランスを保つ役割を果たし、血圧の安定に寄与します。
- 食物繊維の摂取:
- 食物繊維は便秘を防ぐことで腸の膨張を抑え、血圧の安定に役立ちます。
新DASH食と日本人の食事への適用
新DASH食を日本人に適用すると、以下のような食材とレシピが推奨されます。
- 総摂取カロリー: 1915 kcal(維持)。
- 脂肪: 61g(29%)→ 80g(40%)。
- タンパク質: 72g(15%)→ 100g(20%)。
- 炭水化物: 240g(52%)→ 190g(40%)。
- コレステロール: 340mg(維持)。
- ナトリウム: 3958mg → 1500mg。
- カリウム: 2350mg → 4700mg。
- カルシウム: 498mg → 1250mg。
- マグネシウム: 255mg → 500mg。
- 食物繊維: 19g → 30g。
おわりに
新DASH食は、高血圧を防ぐための効果的な食事法であり、塩分を減らし、カリウム、カルシウム、マグネシウム、食物繊維を多く摂取することが特徴です。この食事法は、日本人の食生活にも適用可能であり、血圧の管理と健康維持に役立ちます。
高血圧の診断基準や治療法は、科学的根拠と社会的な影響を考慮して慎重に設定されるべきです。過剰診断や過剰治療のリスクを避けるためにも、個々の患者の健康状態や年齢に応じた適切な血圧管理が求められます。今後も医療の進歩に伴い、より効果的でバランスの取れた基準が導入されることを期待します。
この記事を通じて、健康に関する興味を持って頂ければ幸いです。今後も健康に対する情報を提供致しますので、次回もぜひお読みください。健康な生活を共に築きましょう。
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